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ふともも裏側の肉離れ~知っておきたい応急処置と初期治療

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肉離れを起こした人運動しているとき、太ももの裏側に突然つったような激痛が走ったら、肉離れの可能性があります。

肉離れの症状は軽度から重度のものがありますが、適切な初期治療を行わないと完治するまでに時間がかかることがあります。また、応急処置をしっかり行わないと、症状を悪化させてしまうこともあるんです。

そこで今回は、肉離れを起こしたときの応急処置と初期治療についてご紹介します。

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太ももの裏側は肉離れを起こしやすい

肉離れで最も多い場所は、太ももの裏側にある「ハムストリング」という筋肉群です。大腿二頭筋(だいたいにとうきん)・半腱様筋(はんけんようきん)・半膜様筋(はんまくようきん)の3つの筋肉で構成されています。

ハムストリング引用元:松田整形外科記念病院

ハムストリングは、股関節とひざ関節をつないで様々な動きに対応するため、筋肉が疲労しやすい部分です。弾力性を失った筋肉に複雑な力や瞬発的な負荷がかかりやすいため、肉離れを起こしやすい特徴があります。

肉離れが起こるのは、短距離走やサッカーなど素早い動きスポーツをするときです。ひざを伸ばして、足を後ろに蹴る瞬間に肉離れを起こしやすい傾向があります。

ふともも裏の肉離れしたときの応急処置

太もも裏側に肉離れが起きたら、「RICE」と呼ばれる応急処置を行う必要があります。RICE処置とは、Rest(安静)・Ice(冷却)・Compression(圧迫)・Elevation( 挙上)の4つの応急処置のことです。

怪我をした直後の「RICE」処置は、できるだけ早く回復を図るための初期治療になります。この治療によって、患部の炎症や内出血を抑えます。

1. Rest(安静)

運動しているときに肉離れを起こしたら、安静にすることが大切です。痛みがあるのに筋肉を動かすと、筋断裂の症状を悪化させてしまうからです。

歩くときも杖や松葉杖を使い、ふとももに体重がかからないようにします。患部になるべく負担がかからないようにすることがポイントです。

肉離れとは、筋線維が引き伸ばされて損傷・断裂している状態なので、肉離れの患部をストレッチで伸ばしたりマッサージするのは危険です。内出血や炎症が悪化して、完治まで時間がかかってしまうので、刺激を与えることはやめましょう。

2. Ice(冷却)

安静を保ったら、患部を冷やします。冷却する理由は、肉離れを起こしたまま放っておくと、炎症がひどくなるからです。内出血によって患部が腫れて、痛みが強くなってしまうんですね。

患部を冷やすと血管が収縮して血液量が減少するので、内出血を最小限に抑えることができます。また、冷却することで神経を鈍らせることができるので、痛みを和らげてくれます。

氷水を入れたビニール袋で、15~20分を目安に患部全体を冷やします。直接皮膚に当てると凍傷を起こすことがあるため、ガーゼの上からアイシングを行いましょう。

3. Compression(圧迫)

圧迫する目的は、血管を収縮させて血流量を落とし、腫れを抑えるためです。血の塊を患部に残さず、損傷の修復をスムーズにすることをサポートします。

圧迫するためにテーピングをしますが、きつく巻きすぎると血流を止めてしまいます。伸縮性のある包帯やサポーターで適度に巻きましょう。具体的な方法は動画を参考にしてください。

太もも裏のテーピングの巻き方

具体的な手順

  1. 痛めた箇所を中心に縦に1本張る
  2. 痛めた箇所を中心にクロスするように張っていく
  3. 痛みが強い場合は、横方向にもクロスして張る
  4. 2~3センチほどずらしながらサポートを張っていく

4.Elevation(挙上)

挙上とは、肉離れした患部を心臓より上に保つことです。重力の力を利用して内出血を抑え、血液が患部に集中することを防ぎます。これにより、患部の腫れを最小限に抑えることができます。

挙上のときは、椅子や台など手頃な高さのものを利用します。もし、道具がないときは衣服などを袋に入れて、クッションにします。足全体を支えるように挙上を行います。

肉離れをしたあとの初期治療(受傷直後~2日間)

肉離れ直後にRICE処置を行なったら、早めに医療機関を受診しましょう。自己判断で我慢したりすると、完治が遅れてしまうからです。

太もも裏の肉離れは癖になりやすく、再発しやすいと言われています。慢性的な痛みや新たな怪我を予防するためにも、専門家の指示に従って対処することが大切です。

また、肉離れを早く治すためには、専門家の治療だけでなく、自分でできる対処も重要です。チェックしたいポイントは以下のとおりです。

お風呂に入らない

肉離れをした直後は、患部が炎症して腫れや内出血がひどくなっています。このような状態でお風呂に入ると、血行が促進されて患部の炎症が悪化してしまいます。

肉離れを起こした当日は、お風呂ではなくシャワーで済ますようにしましょう。その後はアイシングを続けて、患部を冷やす必要があります。

飲酒は控える

肉離れを起こした日は、飲酒も控える必要があります。入浴と同じように、血行が促進されて炎症が悪化する可能性があるからです。

また、アルコールが体内に入ると、血管の拍動が強くなります。肉離れを起こした患部を刺激するため、痛みも強くなってしまいます。肉離れしてから3日間は飲酒を控えるようにしましょう。

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