人間にとって、糖分は大切なエネルギー源です。しかし、過剰に摂取すると「糖化」が起こり、老化促進物質が作られます。
その老化促進物質というのが、AGE(終末糖化産物)です。AGEは、人の体にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
今回は、糖化とAGE(終末糖化産物)についてご紹介します。
糖化とは一体何だろう?
糖を過剰に摂取すると、血糖値が高くなり、体内のたんぱく質と結びつく反応が起きます。
その結果、生み出されるのがAGE(糖化最終生成物)と言われる老化促進物質で、この過程を「糖化」と言います。
糖化が怖いのは、糖と結びついたたんぱく質が、変性して劣化してしまうことです。体を構成する組織や血管は、たんぱく質でできているので、体中に悪影響を与えてしまうのです。
では、AGEが体内に蓄積する原因は、どのようなものでしょうか?
原因その1
まず、主な原因になるのが、血糖値が高いことです。
炭水化物や甘いものを食べると、血液中の糖分量が増えます。血液中に糖が多い状態が続くと、AGEが作られるリスクが高まります。糖分が多い食事はAGEがたまりやすくなるのです。
原因その2
また、AGEが含まれる食材を食べたときにも、体内に蓄積します。
こんがり焼かれてている食べ物ありますよね。例えば、加熱処理された加工食品や、ホットケーキ・クッキーなどの菓子類です。
加熱処理されると、たんぱく質と糖が結びつく糖化反応が起こります。糖化は体の中だけの反応ではないんですね。これらの食材を食べても、AGEは体内に蓄積されていきます。
AGEが人体に及ぼす悪影響とは?
体のたんぱく質に糖分が結びつくと、肌、血管、脳などに悪影響を与え、さまざまな症状が現れます。
肌に与える影響
肌の内側にあるコラーゲンは、コラーゲンが糖化すると、茶褐色に変色し、黄ぐすみが起こります。また、コラーゲンが変質して弾力を失えば、たるみやしみの原因になります。糖化は美肌の天敵。
血管に与える影響
コラーゲンは血管をしなやかな柔軟性を保つ役割をしています。その血管が糖化すると血管内に炎症を起こし、血管の弾力性を奪います。その結果、動脈硬化が進んで、血管がもろく破れやすくなります。そうなると、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが高くなります。
脳に与える影響
糖化はアルツハイマー病や認知症にも影響を与えます。アルツハイマーとは脳細胞が死滅して脳が委縮する病気。βーアミロノイドというたんぱく質が脳内にたまることが原因ですが、AGEが関与していることがわかっています。
このように、糖化によって生み出されるAGEによって、たんぱく質は変性劣化します。その結果、以下のような生活習慣病を引き起こし、体を老化させるわけです。
- 動脈硬化
- 糖尿病
- メタボ
- 脳梗塞
- 心筋梗塞
- アルツハイマー
- 白内障
糖化を防ぐために気を付けたいこと!
これまでご紹介してきたとおり、糖化は血糖値と深い関係にあります。
血糖値が高く、その持続時間が長ければ長いほど、糖化が進みやすくなり老化が促進されてしまいます。ですので、糖化を防ぐためには、
- できるだけ血糖値を上げないこと
- 上昇した血糖値をできるだけ早く下げる
この2つが大切になります。糖化を予防するためにも、食生活は大切なんですね。
関連記事はこちら
食生活で老化を予防!糖化を防ぐ4つの方法とは?
LEAVE A REPLY