美容や健康のほかリラックスアイテムとしてもすっかり定着しているアロマオイル。今やさまざまな製品に使われていますが、自分でアロマオイルを使いこなそうとすると、少しハードルが高いと感じるのではないでしょうか。
アロマオイルは種類や効能もさまざまで、本格的に使いこなすにはそれなりの知識が必要です。ですが、ストレス解消などリラックス効果に的をしぼった使い方なら、それほど難しくありません。
そこで、初心者でも使いやすいリラックス効果の高いアロマオイルの種類や、気軽に実践できるアロマオイルの上手な使い方をお伝えします。
アロマオイルとはエッセンシャルオイルのこと?
アロマオイルのことをよく「エッセンシャルオイル」と呼びますね。エッセンシャルオイルとはハーブなどの植物から有効成分を抽出した純度100%の精油のことで、その種類は約300にもおよびます。
原料は薬草をはじめ果物や花、樹木などさまざま。日本産のヒノキやユズなどのエッセンシャルオイルもあります。アロマオイルを使った健康法であるアロマテラピーには、こうした天然成分のエッセンシャルオイルを使います。
ただ、「アロマオイル」と銘うっていても純度が100%でなかったり、香料などを混ぜたフレグランスオイルやポプリオイルなどもあります。
しかし、やはり純度100%の精油でなければ効果は期待できません。アロマオイルを使用するときは純度100%かどうか確認しましょう。
ストレスに効果的なアロマオイルは?
アロマオイル(エッセンシャルオイル)の有効成分や効能効果は種類によって異なります。なかでも、リラックス効果があるといわれているものをいくつかご紹介しましょう。
ラベンダー
もっともポピュラーな精油のひとつで、爽やかなフローラルな香りが気分をゆったりと落ち着かせてくれます。また安眠効果も高いとされます。抗菌・防虫・消炎効果もあり「万能精油」とも呼ばれています。
イランイラン
熱帯地方に咲く花から抽出した精油で、甘く濃厚な香りがします。緊張をときほぐしたり、沈んだ気持ちを明るくしてくれる心理作用があるといわれます。ただ、少々クセがある香りなので、好き嫌いが分かれるかもしれません。
カモミールローマン
ほんのり甘い香りのする精油で、よく「青リンゴのようなフルーティーな香り」と表現されます。不安や緊張、怒りなどの感情をしずめる効果があるとされ、西洋では体調がすぐれないときや就寝前にカモミールティーを飲む習慣があります。
マジョラム
鎮静作用にすぐれた精油で、自律神経に働きかけて心を落ち着かせ、不安や孤独感を取りはらいます。
また、頭痛・神経痛・消化不良などにも効能があるといわれ、古代ギリシャでは「長寿のハーブ」と呼ばれたそうです。甘く、ややスパイシーな香りです。
ゼラニウム
ローズにも似た、ほんのりと甘い女性好みの香りです。自律神経のバランスを調整してイライラや気分の落ち込みなどを和らげてくれます。生理痛や更年期障害を改善する効果も期待されています。
ネロリ
柑橘系の爽やかさとフローラルの優雅さを兼ねそなえた香りで、古くからヨーロッパの公妃たちに愛されてきました。
「幸福感をもたらす香り」ともいわれ、ネガティブな感情やプレッシャーなどを解き放し、深いリラックスへといざなう効果があるとされます。
ヒノキ
ご存知ヒノキは古くから日本人になじみの深い樹木。「ヒノキ風呂」でも知られるように、まるで森林浴をしているような爽やかな香りが高いリラックス効果をもたらしてくれます。心を落ち着かせたいときにはぴったりの香りといえます。
ここにご紹介した以外にも、リラックス効果のあるアロマオイルはたくさんあります。お店などで直接香りを嗅いでみたうえで、自分の好みにあったものを選びましょう。
器具いらずでお手軽!アロマオイルの上手な使い方
芳香器などの特別な道具を使わなくても簡単にアロマオイルを楽しむことができます。リラックス効果を得ることができて、お手軽な方法をご紹介します。
ティッシュやコットン
ティッシュやコットンにエッセンシャルオイルを1~2滴たらして匂いを嗅いだり、テーブルや枕もとなどに置いておくだけの最もお手軽な方法です。エッセンシャルオイルをたらしたコットンを外出時に胸元に入れておくのもおすすめです。
マグカップ
熱いお湯を注いだマグカップにエッセンシャルオイルを数滴たらすと、有効成分が揮発して周囲に香りが広がります。
ただ、カップに香りが移りやすいので、アロマオイル専用のマグカップを用意するといいでしょう。間違って飲まないように注意してください。
洗面器
ぬるめのお湯をはった洗面器に、エッセンシャルオイルを2~3滴たらします。よくかき混ぜたら、両手を手首までひたします。約15分ほどひたしてください。これは「手浴」といって、リフレッシュやリラックスしたいときに効果的です。
同様に、両足をくるぶしまでひたすと「足浴」になります。どちらもリラックス効果のほか、血行促進や冷えの改善なども期待できます。
お風呂
お湯をはったバスタブにエッセンシャルオイルを3~5滴たらして、よくかき混ぜてからゆっくりと入浴しましょう。有効成分をお肌や呼吸から取り込むことができるので、リラックス効果は絶大です。
マッサージ
エッセンシャルオイルをマッサージに使う場合は、必ず「キャリアオイル」とよばれる希釈用のオイルで濃度が1%以下になるようにブレンドしたものを使ってください。希釈したオイルを手のひらでよく温めてから、マッサージする部位に薄く伸ばしてやさしく行ないましょう。
また、初めての種類の精油を使う場合は、アレルギー反応が出ないか確かめるためのパッチテストを行いましょう。
このときも希釈したオイルを使って、腕や太ももの内側など体の柔らかい部分2カ所以上に塗って経過を見てください。炎症などが起きた場合は、その精油の使用をやめましょう。
アロマオイルを使用するときの注意点
アロマオイル(エッセンシャルオイル)は使い方を間違えると、効能が刺激となって逆効果となることがあります。次のような注意点を必ず守ってください。
- エッセンシャルオイルを直接肌につけない
- 入浴やマッサージなどに使う場合は事前にパッチテストをする
- 1回の使用量は数滴にとどめる
- 飲んだり口に含んだりしない
- 同じ精油を1週間以上連続使用しない(効果が落ちたり、体の一部だけに負担がかかることもあるため)
- 乳幼児には使わない
- 妊婦や持病のある人、高齢者は使用前に専門家に相談する
自分にあったアロマオイルでストレスフリーに
アロマオイルは、上手に使えば高いリラックス効果が得られる便利なアイテムです。自分にあった香りや効能のオイルをみつければ、瞬時に至福のひと時を手に入れることができるでしょう。
アロマオイルを活用して、香り豊かなリラックスタイムを楽しんでください。
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