部活やサークル、趣味でスポーツをやっていると、チームメイトや自分が突き指になることがよくありますよね。
その際、間違った知識で処置を行うと、症状を悪化させてしまうのをご存知でしょうか。軽い突き指のはずが、靭帯を損傷してしまうこともあります。
自分やチームメイトのためにも、突き指の正しい処置方法を知っておきましょう。
突き指ってどんな状態?
突き指とは、突発的に外から大きな力がかかることによっておこる障害です。バレーボールや野球、バスケットボール、体操など、主に指先を使うスポーツで頻繁に起こります。
突き指をすると、靭帯が傷ついたり内出血を起こして、痛みや腫れを伴います。軽い突き指の場合、少し痛みがある程度ですので、そのまま運動を継続することができます。
しかし、動かしている限り、炎症は悪化して、回復するのに時間がかかるようになってしまいます。治療が長引けば、1か月程度痛みに悩まされることもあります。突き指をしたと自覚したら、すぐに運動を中止し、手当をするようにしましょう。
知っておきたい正しい処置
スポーツの常識、RICE(ライス)処置についてみていきましょう。RICE処置とは、Rest(安静にする)・Ice(冷却する)・Compression(固定する)・Elevation(上げる)の4つの大原則の頭文字を取ったものです。
これを知っておけば、突き指をした際に正しい処置をすることができるでしょう。
Rest:安静にする
まず、患部に触ったりせず安静にしましょう。無理に運動を続けて患部を曲げたりすると、炎症は悪化してしまいます。最悪の場合、指の変形に繋がってしまうこともあるんです。
骨折などの場合もそうですが、安静にするということが怪我をした際の大原則です。
Ice:冷却する
患部を冷却することによって、内出血を最小限に抑えることができます。
突き指をしてから1分以内に冷却を始めるのが理想と言われるほど、冷却までの時間が重要です。大丈夫だと思わずに、出来る限り早く冷却を始めるようにしてください。
保健室や病院が遠い場合は、冷やすまでに時間がかかることもよくあります。スポーツをするときは、体育館やグランドのそばに冷却用の氷などを用意しておくと安心ですね。
Compression:固定する
怪我をしていても、思わず患部を曲げたり、ぶつけたりすることがあります。テーピングや包帯で指を固定することによって、そういったリスクを回避しましょう。
その時、板や棒などを添えて一緒に固定すると、なお効果的ですね。突き指の場合、当て木がない時は、割り箸やボールペンで代用が可能です。
大げさに固定されることを嫌がる人もいますが、指の動きに制限を加えることが回復への近道です。テーピングや包帯で、指の色が変わらない程度に圧迫しながら固定しましょう。
「突き指したときのテーピングのやり方がわからない…」という方は、こちらの動画をチェックしてみてください。参考になると思います。
Elevation:上げる
「あげる」とは、心臓より高い位置に患部をあげることを指します。これは、手を下げていると、血が重力に負けて指先に集まってしまうからです。
血が集まると内出血が酷くなり、痛みが増加してしまいます。そのため、高い位置に手を保つことで血流を妨げ、内出血による腫れや痛みを緩和しましょう。
手をずっと上げているのは疲れるので、三角巾で肩・肘を固定するのも一つの手です。
引っ張るのはNG!
一昔前は、突き指は引っ張ると治ると言われていましたが、これは間違いです。絶対に曲げたり、引っ張ったりしないでください。
無理に引っ張ったりすると、指が変形したり靭帯が傷ついたりして、症状が悪化してしまいます。絶対安静を原則とし、RICE処置を正しく行いましょう。
痛みや腫れ、内出血があまりにも酷い場合は骨折している可能性があります。応急処置を施したら、病院に行くことをおすすめします。
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