加齢とともにしのびよるのが老いや病気、その代表的な症状が認知症です。最近では、若年性認知症といって、定年前の働き盛りの年代でも認知症を発症することがわかってきました。
もし、自分や家族が認知症になってしまったら・・・介護や退職などで生活面だけでなく、経済面でも大きな負担がのしかかってくるかもしれません。
そうならないためには、日ごろの予防が肝心です。ちょっとした工夫ででき、毎日の生活に取り入れられる認知症の予防法をご紹介しましょう。
認知症予防に効果的で3日坊主にならない運動方法とは?
認知症予防にはウォーキングなどの有酸素運動が有効だとされています。ところが、効果を出すには1日最低30分を週5回、または毎日8,000歩以上歩くことが必要だといわれます。
「忙しい毎日のなかで、とてもそんな時間は作れない」という人も多いでしょう。そこでおすすめしたいのが、国立長寿医療研究センターが開発した「認知症予防運動プログラム」です。
歩きながら簡単な計算を行うというもので、たとえば100-3=97、97-3=94というように頭の中で計算しながら歩くことによって脳機能が高まります。
ポイントは、アゴを引いて背筋を伸ばし、普段よりも5センチほど歩幅を広げて歩くこと。1回10分を3回に分けて行ってもかまいません。これなら通勤や通学に取り入れたり、空いた時間にできますよね。
具体的なやり方は、以下の動画を参考にしてください。これらの運動は記憶力向上にも役立つため、年齢に関係なく行いたいですね。
認知症予防に良い食べものとは?
認知症は大きく分けてアルツハイマー型と脳梗塞など脳の血管障害によるものとがありますが、どちらも脳への血流が悪くなることが大きな要因です。そこで、血中のコレステロールを下げて、抗酸化作用のある食べ物を摂るのが良いとされています。
具体的には、野菜や魚、キノコ類、海藻、ゴマ、豆類などですが、とくに納豆は予防効果が高く、あのネバネバに含まれるナットウキナーゼが血栓を溶かして血液をサラサラにするのです。
また、最近注目されている食品はウコンです。ウコンにはクルクミンが含まれていて、アルツハイマー病予防におすすめです。ウコンとは、カレーに含まれるターメリックのことで、実際にカレーを毎日食べるインドでは、アルツハイマー病の発症が低いという調査報告もあります。
逆に控えたい食べ物は、肉類などの動物性脂肪、炭水化物などの糖分の多い食べ物、アルコールなどです。
認知症になりにくい生活習慣を身につけよう!
毎日の有酸素運動や予防に効果的な食事に加えて、日頃の生活習慣を見直すことも大切です。
喫煙は動脈硬化の原因でもあり、認知症の発症リスクを高めます。とくに深酒と同時に喫煙すると認知症だけでなくさまざまな成人病を引きおこしやすくなるので、ほどほどにしましょう。
また、人とよく接する人や趣味を持っている人は認知症になりにくいというデータもあります。好奇心を持つことによって、脳が活性化されるからです。
これといって趣味がないという人でも、本を読んだり、日記や手紙など文章を書いたり、ゲームをしたり、旅行の計画を立てることで認知機能の低下を防ぐことができます。
そのほか日常生活にすぐに取り入れられる予防法としては、
- 早足で歩く
- 一度に2品以上の料理を作る
- 服装や髪形などオシャレに気をつかう
- 30分未満の昼寝をする
などの方法があります。
まとめ
認知症を予防する運動・食事・生活習慣と読んできて、「おや、どれも成人病予防に役立つのでは?」「アンチエイジングにも良さそう!」と思われたのではないでしょうか。
まさにその通り! 身体的にも精神的にも健康でいることが認知症の一番の予防策です。
そのためにも、日頃からよく動き、食生活に気をつけ、家族や友人、社会とのコミュニケーションをとっていることが大切です。その上で、趣味や生きがいを持っていたら最高ですね。
最後に、ストレスは認知症にとっても大敵ですので、毎日を明るく楽しく過ごすよう心がけたいものです。
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