自分でも運動しなければならないと思っているものの、「病気として何か症状があるわけでもないから問題ないだろう・・・」このように考えていませんか?
しかし、運動不足であること自体、すでに「病気」と言っても過言ではないことをご存知でしょうか。現に、「運動不足病」という言葉も広がりつつあり、ただの運動不足と甘く見ていると、痛いしっぺ返しを食らうことになります。
運動不足は、私たちの体にどのような悪影響をもたらすのか、見てみましょう。
筋肉、骨、臓器への悪影響
まず、運動をしないままでいると、筋肉が衰えていきます。骨に負荷が加えられないため、骨密度が低くなって損傷しやすくなってしまいます。
筋肉が衰えて骨が丈夫ではなくなると、小さな段差で躓くようになり、ちょっとぶつけただけで大けがに繋がるようになるでしょう。
筋肉が少ないため、消費カロリーが低下して肥満になりやすい体質になります。基礎代謝が低下するので、体は太りやすく、さらに冷えやすくなってしまうわけです。
また、臓器にも影響が出ます。少し動いただけで息が上がるなど、心肺機能の低下で血液循環が悪くなり、肩こりや腰痛が進行します。
体温が低下すると、ウィルスと戦う免疫細胞が働きづらくなるため、抵抗力・免疫力も弱まります。血液循環不順と冷えは、女性であれば月経不順、さらには男女ともに不妊に繋がります。
さらに、運動による発汗が見込めないため、悪性物質を外に排出しずらくなり、肌荒れなどの症状として現れます。
このように、運動不足による悪影響は体全身に現れます。肌や臓器を若々しく保つことができなくなり、老化が急速に進んでしまうわけです。
睡眠や精神への悪影響もある
運動不足は、身体だけでなく精神的な悪影響もあります。まず、症状として現れるのは「睡眠」です。
脳は仕事で疲れているのに、体が疲れていないため、眠りづらくなります。体内リズムは崩れ、日常生活の中で眠くなるなど、仕事に支障をきたすことになるでしょう。
さらに最近の研究では、運動をすることで脳はストレスに強くなる、という調査結果が出ており、運動不足によるうつ増加が懸念されています。
運動不足は習慣化してしまうのが最も恐ろしいところ。運動不足の人は、疲れるからと言ってさらに運動しなくなり、悪循環を生み出してしまうのです。
そして、心臓病や脳卒中などの生活習慣病や、関節症や骨折に密に関係がある運動器症候群(ロコモティブシンドローム)などの温床となるのです。
今すぐ運動不足の習慣から抜け出そう
いきなり激しく運動しても大丈夫な人はそうはいません。ツラいし、続かないなんてことになっては本末転倒です。
まずは、ウォーキング・ジョギング・水泳・サイクリングなどの有酸素運動を取り入れましょう。「いきなり運動を始めるのはちょっと…」という人は、1日10分以上体を動かすことを心がけましょう。
いつも降りる1つ前の駅で降りて、歩いて帰ってみるなど、習慣の中に取り入れると続けやすいですね。
エスカレーターやエレベーターではなく、階段を使ってみたり、電車の中で座るところを立ってみたり、生活の中で便利なものを使わないだけで、十分運動になったりします。
家の中でも運動不足は簡単に解消できる!
あまり動かなくてもいいように、椅子や机のまわりにモノをいっぱい置いていませんか?
できる限り元の場所に戻すことで、家の中でも普段の2倍は体を使うようになります。家中を丁寧に大掃除するだけで、フルマラソン1回分のカロリーを消費すると言われています。
数週間に一度は大掃除がてら、体を動かしてみるのもいいかもしれませんね。
生活の中で動くことができるようになったら、不思議なもので、もう少し体を動かしてみようと思うようになります。そこからウォーキングなどに移行していくと、きっと楽しめることでしょう。
まとめ
忙しいから、時間がないから、と言い訳を作ることは簡単です。
しかし、運動不足を続けることによって、筋肉、骨、臓器、そして、精神衛生上など、すべての個所で少しずつ悪化への道が着実に用意されているかもしれません。
気づいたときにはもう遅い、なんてことにはなりたくないですよね。少し自分にムチを打ってでも、生活の中に運動を取り入れることにより、運動を習慣化しましょう。
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