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どんな症状のときに飲むべき?葛根湯の効能と正しい飲み方

漢方薬「風邪をひいたら、まず葛根湯を飲む」という人は多いですよね。葛根湯(かっこんとう)はドラッグストアでも簡単に購入できる、日本でもっともポピュラーな漢方薬のひとつ。

ところが、なかには「葛根湯は風邪に効かない・・・!?」と感じている人もいるそうです。原因は飲み方にあるのでしょうか。また、葛根湯は風邪以外の症状にも効果を発揮するって本当なんでしょうか?

身じかなお薬なのに、意外と知らない葛根湯について学んでみましょう。

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そもそも葛根湯ってどんな漢方薬?

「葛根湯」は読んで字のごとく「葛(くず)」の「根」と書きます。「葛」はマメ科の植物で、日本でも古くから「根」からとったデンプンを葛餅などにして食してきました。

葛の根には発汗・鎮痛作用があるとされ、葛根湯にはこの葛の根を乾燥させた生薬が主成分として使われています。

また、葛の根以外にもさまざまな生薬が使われ、葛根湯は一般に次のような漢方剤から構成されています。

  • 葛根(カッコン)
  • 麻黄(マオウ)
  • 桂枝(ケイヒ・シナモン)
  • 生姜(ショウガ)
  • 芍薬(シャクヤク)
  • 甘草(カンゾウ)
  • 大棗(ナツメ)

それぞれの効能を調べると、「麻黄」は咳や呼吸を鎮め、「桂皮」には発汗・発散作用があり、「生姜」は体を温め、芍薬は痛みを抑え、「甘草」はアレルギーや炎症をやわらげ、「大棗」は鎮静作用があるとされています。

これらの生薬が相互に作用して葛根湯の効能効果を生み出しているのです。では、実際に葛根湯はどんな病状に効くのか調べました。

効能もさまざま! 葛根湯のすごいチカラ

風邪の初期症状

「葛根湯」=「風邪薬」というイメージが定着していますが、実際は「ゾクゾクッと寒気がする」「鼻がむず痒い」タイプの風邪に効くのだそうです。反対に、高熱をともなうタイプの風邪には効き目がないとも。

なぜなら、葛根湯には体を温める生薬が含まれているため、すでに発熱している人が服用するとよけいに発汗して体が冷えてしまい、風邪の治りが遅くなってしまうといわれています。

首や肩のこわばり・肩こり

風邪の初期症状のひとつに、首から肩にかけてこわばって「なんとなくダルい、疲れた」という自覚症状があります。

葛根湯は体を温めて血行をうながす作用があるため、こうした症状によく効くとされています。また鎮静作用があるため、肩こりや筋肉痛にも効果を発揮します。

緊張型の頭痛

ひとくちに「頭痛」といってもいろいろなタイプがありますが、葛根湯が効くのは「緊張型頭痛」といわれます。

「緊張型頭痛」とは頭を締めつけられるような鈍い痛みで、もっとも多いタイプの頭痛です。頭全体が痛む場合や、後頭部から首筋にかけて痛むこともあります。

原因はストレスや冷え、長時間のパソコンや車の運転などですが、葛根湯の血行促進・鎮痛作用が緊張型頭痛に効くのです。

鼻水・鼻づまり

風邪による鼻水・鼻づまりはもちろん、初期の鼻炎などに葛根湯が効くといわれます。漢方の世界では鼻水や鼻づまりは、冷えからくる「水毒」が原因とされています。

「水毒」の改善には血行を良くすることが肝心なため、葛根湯を用いて鼻炎症状を抑えることができると考えられています。

初期のインフルエンザ

20世紀初頭に世界中でスペイン風邪が大流行したときに、日本の医師が患者に葛根湯を投与して多くの命を救ったという記録があります。

近年になって、葛根湯に抗ウィルス効果があることがマウスを使った実験結果などでわかってきました。ただ風邪の場合同様、初期に服用することが肝心です。

下痢

下痢もさまざまな症状をともなういますが、葛根湯が効くのは悪寒がして、汗をかいていない状態のときの下痢だといわれます。

しかも多くの場合、腹痛をともなわない下痢です。反対に、発熱や発汗をともなう下痢のときに服用すると逆効果になりかねませんので注意しましょう。

ほかにも腰痛やアレルギー、副鼻腔炎、中耳炎、じんま疹などにも葛根湯が効くとされていますが、病状や体質によっては効果が出ないこともありますので、医師や薬剤師によく相談してから服用してください。

葛根湯の正しい飲み方とは?

葛根湯は、飲み方によって効果に違いがでるようです。正しい飲み方をぜひチェックしておきましょう。

飲むタイミングはいつがベスト?

葛根湯などの漢方薬は、食前または食間に飲むのが良いとされています。食前とは「食事の30分前」、食間とは「食事の2時間後」にあたります。つまり、空腹時に飲むことになります。

というのも、漢方薬は複数の生薬から構成されているため、食後に飲むと食べ物の成分と混ざり合って効果が打ち消されてしまうことがあるからです。

水で飲む? お湯で飲む?

葛根湯は体を温めて効能を発揮する薬でもあるので、やはり温かなお湯で飲むほうが効果が出やすいようです。

お湯がないときは常温の水で飲みましょう。逆に冷たい水で飲んでしまうと、効果が十分に得られないこともあります。

車の運転時や就寝前に飲んでも大丈夫?

通常の風邪薬などには眠気成分が含まれていることが多いのですが、葛根湯には眠くなる成分が含まれていません。そのため飲んでから車の運転をしたり、寝る前に飲んでも心配はいりません。

飲む前に要注意!葛根湯が効く人、効かない人

さまざまな効能がある葛根湯ですが、残念ながら万人に効くというわけではないようです。病状や体質によっては、葛根湯の服用を控えたほうがいい人もいます。

葛根湯が効く人

  • 比較的体力がある人
  • 自然発汗がない人
  • 悪寒がある場合
  • 首から肩にかけて「こり」がある場合

葛根湯が効かない人

  • 汗をかきやすい人
  • 高齢者
  • 虚弱体質の人
  • 喉の痛みや口の渇きがある場合
  • 高熱がある場合
  • 胃腸が弱っている場合
  • 悪心や嘔吐がある場合
  • 高血圧や循環器系の病気のある人

また、持病がある人や他の薬を服用中の人、妊娠中の人は必ず医師に相談しましょう。

葛根湯には副作用がないって本当?

葛根湯には副作用がないと思っている人もいますが、人によっては、発疹、かゆみ、どうき、食欲不振、嘔吐、発汗過多、イライラ、不眠、むくみ、排尿障害などを引き起こすことも。ただ、用法や用量を守って服用すれば重い副作用はめったにないといわれています。

風邪のひき始めだけでなく、さまざまな効能が期待できる葛根湯。体調にあわせて上手に利用すれば、万能薬のような効果を発揮してもらえそうですね。

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