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大人の中耳炎に要注意!原因・症状・治療法を徹底解説

「中耳炎」って、子供の病気だと思っていませんか? 記憶にはなくても、ほとんどの人が幼少の頃にかかったことがあるはず。

ところが、大人になっても中耳炎になることがあるんです。ある日突然発症して、耳痛とともに高熱で寝込んでしまうことも。中耳炎を悪化させないためにも、「大人の中耳炎」についてチェックしておきましょう。

今回は、中耳炎の原因・特徴的な症状・治療法についてご紹介します。

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中耳炎ってどんな病気?

そもそも中耳炎ってどんな病気なのでしょう? ヒトの耳は外側から、外耳、中耳、内耳という構造になっていて、耳管という管を通じて鼻とつながっています。

風邪などによって鼻から入ってきた菌が、中耳で炎症を起こして中耳炎になるのです。よく「プールやお風呂の水が耳に入ると中耳炎になる」と思っている人がいますが、それは大きな勘違いだったんですね。

中耳炎には、おもに急性と慢性があります。通常は、鼻から侵入したウィルスや細菌が中耳で炎症を起こして膿(うみ)や水がたまり、「急性中耳炎(または化膿性中耳炎)」を発症します。

中耳炎画像引用:荻窪中尾耳鼻咽喉科

一方、「慢性中耳炎」は急性中耳炎が長引いて3カ月以上続いたり、何度も再発を繰り返して鼓膜に穴が開いた状態でいることを指しています。

多くの場合は急性中耳炎の段階で治療して完治へと向かいますが、なかには悪化させてしまったり、まれに体質や耳の構造などで中耳炎を多発しやすい人もいて、慢性中耳炎へと至るケースがあります。

中耳炎のタイプと発症メカニズム

中耳炎には「急性中耳炎」「滲出性(しんしゅつせい)中耳炎」「慢性中耳炎」の3つのタイプがあります。この中でもっとも多いのが「急性中耳炎」です。

急性中耳炎の原因はウィルスや細菌感染!?

急性中耳炎にかかる原因は、風邪やインフルエンザなどの細菌感染による場合がほとんどです。ウィルス感染によって急性鼻炎や鼻副鼻腔炎(びふくびくうえん)、肺炎などをわずらっているときに急性中耳炎を発症しやすいといわれています。

急性鼻炎とはいわゆる「鼻風邪」のことで、鼻水やくしゃみなどの症状が特徴的です。鼻風邪をこじらせると、今度は鼻副鼻腔炎と呼ばれ、鼻づまりや粘り気のある鼻汁がでたりします。

このような状態のときに体の免疫力が落ちていると、鼻の奥から耳管を通って細菌やウィルスが中耳へと伝わってしまい、急性中耳炎を併発させてしまいます。

また、肺炎の原因である肺炎球菌感染症にかかっているときも、同様のメカニズムで急性中耳炎を発症しやすくなります。肺炎球菌感染症はおもに幼児や高齢者がかかりやすいといわれますが、子供と接する機会の多い大人もかかりやすいことがわかっています。

そのほか、ストレスや睡眠不足などによって免疫力が低下すると細菌などに感染しやすくなり、急性中耳炎を発症することがあります。

大人の急性中耳炎の症状は?

急性中耳炎になると、次のような症状があらわれます。

  • 耳の痛み
  • 耳閉感(耳が詰まった感覚)
  • 頭痛
  • 発熱
  • めまい
  • 鼻水
  • 耳だれ など

なかでも特徴的なのは「耳の痛み」で、実際、突然の耳痛で急性中耳炎が発覚することが多いのです。しかも大人の急性中耳炎は、子供と比べて痛みが強いとも言われます。

耳の痛みの原因は、中耳にできた膿が鼓膜を圧迫するために起こります。通常、膿が鼓膜を破って外に流れ出ると痛みはおさまります。ところが大人の中耳は子供の頃に比べて広くなってるため、たまる膿の量も多く、そのぶん鼓膜への圧迫も大きくなるのです。

急性中耳炎画像引用:あさひ町榊原耳鼻咽喉科医院

また、大人は鼓膜も厚いためになかなか破れず、そのあいだも膿がたまっていき、痛みが増すと考えられています。

ちなみに、破れた鼓膜は自然にふさがっていくので安心してくださいね。また、鼓膜を破って流れ出た膿が耳だれとなります。このときに片方だけ耳が聞こえにくくなることがありますが、完治するにつれ聴力も回復します。

滲出性中耳炎は副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎が原因!?

急性中耳炎に次いで多いのが滲出性(しんしゅつせい)中耳炎です。滲出性中耳炎は、中耳に水分や膿(うみ)などがたまった状態を指します。

出性(しんしゅつせい)中耳炎画像引用:梅華会耳鼻咽喉科クリニック

通常、こうした浸出液は耳と鼻をつなぐ耳管を通って排出されるのですが、耳管の働きが弱まってしまうことで排出できなくなってしまうのです。

滲出性中耳炎の原因は、急性中耳炎が治りきらなかったり、悪化させてしまったり、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎が引き金となって起こるといわれます。これらの病気によって耳管の開口部が狭くなってしまい、粘液が中耳にたまってしまうのです。

まれに体質や生活習慣などで滲出性中耳炎を発症しやすい人もいるそうです。また、高齢者は耳管の機能が低下しがちなため、滲出性中耳炎を発症しやすいといわれます。

滲出性中耳炎の症状は?

滲出性中耳炎の症状には、おもに次のようなものがあります。

  • 耳閉感(耳が詰まった感覚)
  • 聞こえが悪い
  • 自分の声が耳のなかで響くように感じる
  • 耳の中で水が動いているような感覚
  • あくびなどをすると耳の中がポチャポチャと音がする など

滲出性中耳炎が長引いてしまうと「癒着性中耳炎」に至ることがあります。これは、鼓膜が奥の壁にくっついてしまって中耳の空間がなくなってしまう状態です。

こうなると、癒着性中耳炎を起こした方の耳がほぼ聞こえなくなるほどの強い難聴がおきることもあるそうです。治っても風邪などによって再発することもあるため、医療機関に通って根気よく治療をすることが大切です。

急性中耳炎が長引くと慢性中耳炎に!

中耳の炎症が治まらずに鼓膜に穴が開いてしまった状態が慢性中耳炎です。

鼓膜に穴があくと頻繁に耳だれが出て、難聴が起こります。また、化膿してしまうと痛みを発生しますが、時に頭痛や発熱、めまいなどをともなうことがあります。

慢性中耳炎のおもな原因は急性中耳炎が長引いてしまうことですが、糖尿病などによって炎症がおさまりにくくなっているときや、鼻や喉に慢性的に炎症がある人なども発症しやすいといわれます。また、体質的に中耳の発達が悪い人もなりやすいようです。

慢性中耳炎が悪化すると、炎症した部分に肉芽(にくが)と呼ばれる腫瘤ができることがあります。また、鼓膜の細胞が中耳の中で増殖して「真珠腫(しんじゅしゅ)」という塊ができることも。

こうした状態を放置していると重い難聴になったり、ときには頭蓋骨内で合併症を引き起こして生命に危険が及ぶ場合もあります。

中耳炎の治療法と応急処置について

救急用具中耳炎になったら、まずは耳鼻科などの医療機関を受診しましょう。抗生物質が投与されたり、ときに鼓膜の切開手術を受けることもあります。

また、滲出性中耳炎が再発する場合は、鼓膜に小さなチューブを入れて中の水を出すことも。ごく軽度の急性中耳炎は自然治癒することもありますが、長引いて慢性化させないためにも受診した方が賢明です。

とはいえ、すぐには受診できないこともあるでしょう。そんなときのために応急的な処置方を知っておきましょう。

痛いときは横にならない

痛いときは横になりたくなりますが、頭部に血が集まると血管が拡張してよけいに痛みが増すので避けましょう。座るか立つかして、横にならずに楽な姿勢を保ちましょう。

耳のうしろを冷やす

痛い方の耳のうしろを冷やすと炎症を抑えて、痛みをやわらげることができます。

鎮痛剤を飲むときの注意点

鎮痛剤は飲み慣れたものを、使用条件を守って飲みましょう。痛みが治まらないときでも、飲む間隔を最低5~6時間はあけましょう。

また、鎮痛剤を購入するときはアセトアミノフェンなどの「単剤」を選ぶようにすると無難です。受診するときは飲んだ薬を持参してください。

耳だれは、外がわだけ拭く

耳だれが出たときは耳の中はさわらずに、耳の外がわやまわりだけをガーゼなどでやさしく拭きましょう。耳の中の膿は医療機関で取ってもらいましょう。

鼻をすすらない

鼻水をすすると、鼻からの細菌が中耳に入りやすくなります。絶対に止めましょう。

鼻をかむときは片方ずつ

細菌を体外に排出するためにも鼻水はかんだ方がいいのですが、強くかんでしまうと逆効果。必ず片方づつやさしくかんでください。

入浴やシャワーは控える

体が温まって血流がよくなると、痛みなども悪化します。また、耳だれなどが起きて鼓膜が破れているときは耳の中に水が入ってしまうこともあるため、入浴やシャワーは控えましょう。

運動は控える

運動も体温が上がって血流を促すので避けてください。安静が一番です。どうしても痛みを我慢できないときは、救急病院へ行ってください。

大人の中耳炎が治るまでの期間は?

大人の急性中耳炎の場合、発熱や耳痛は2~3日で引くことが多く、その後も抗生物質などを服用してきちんと治療を続ければ1週間~10日ほどで治るといわれています。

数日で痛みや熱が引いてしまうと、つい治ったと勘違いしてしまいますが、実際は炎症が治まっているわけではありません。

ましてや自然治癒だと、悪化しない場合でも完治までに1~3カ月かかるそう。長引くと滲出性中耳炎や慢性中耳炎に移行することがあるため、しっかり完治させることが大切です。

一方、滲出性中耳炎や慢性中耳炎の場合は、症状や体質、年齢によって完治までの期間が異なるため一概にはいえないようです。

一般に大人の滲出性中耳炎は完治までに最低1カ月かかると言われていますが、これも、きちんと医療期間で治療を続けた場合です。途中で治療をやめてしまうと、その後も多発したり慢性化してしまう恐れがあります。

慢性中耳炎に至っては個人差が非常に大きく、完治には数ヶ月から中には何年もかかるケースも。治ったあとも定期的に通院し、経過観察が欠かせません。根気よく治療を続ける必要があるんです。

完治するまで治療を続けて!

急性中耳炎の場合、発熱や頭痛は2~3日でおさまり、耳痛なども1週間ほどでピークを過ぎるといわれます。ただ、完治するまでには1~3カ月はかかり、とくに大人の中耳炎は人によって回復期間はまちまちだそうです。

ちょっと良くなったからといって、通院をやめたりすると悪化して慢性化することも。きちんと完治するまで治療を続けましょう。

また、日頃から中耳炎にかからないようにすることも大切です。そのためにも、風邪やインフルエンザなどの感染症の予防や、ストレスや疲労などで免疫力が下がらないように気をつけたいですね。

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