笑ったり泣いたりして感情を発散させると、ストレス解消になると言われていますよね。
確かに、友達と楽しいおしゃべりをして笑ったり、映画やドラマを観て泣いたりすると、気持ちが楽になったり開放感があります。
しかし、「笑う」ことや「泣く」ことは、本当にストレスを解消する効果があるのでしょうか?
なぜ「笑う」とストレスが発散されるのか?
笑うとストレスが解消されるのは、脳内でセロトニンという神経物質が増えるからです。
セロトニンには緊張を緩和して、不安を抑える作用があります。ストレスホルモンの分泌が増える交感神経から、副交感神経を優位にする働きがあります。
副交感神経が優位になると、体や心の緊張が和らいでリラックスした状態になります。ストレスの影響を受けにくい状態になるわけです。
つまり、笑うと楽しい気分になって悩みごとが気にならなくなるのは、脳内にセロトニンが分泌されて副交感神経が優位になるからです。
笑顔になるだけでも効果あり?
「ストレスがあるときに、気楽に笑えない…」このように思う方も多いかもしれませんね。
確かに、過多なストレスを受けている生活を送っていると、心から笑えないことがあります。しかし、声に出して笑わなくても「笑顔」を作るだけでも、気持ちをリラックスする効果があります。
このメカニズムははっきりと解明されていませんが、笑顔になるときの顔の筋肉のコントロールに、セロトニンが関係しているため、と考えられてます。
「泣く」こともストレス解消になる?
では、涙を流して泣いたりすることも、ストレス解消になるのでしょうか?
泣きたくなると感情が高ぶって交感神経が優位な状態になりますが、泣いて涙が出ることで、交感神経から副交感神経が優位な状態に切り替わります。
また、涙を流して泣いたあとには、神経物質のβエンドルフィンが脳内で増えることもわかっています。βエンドルフィンには痛みやストレスを抑える鎮静作用があり、快感を高める効果があります。
血液中のストレスホルモンが減少する研究結果もあり、「泣く」ことがストレス解消になることは、科学的にも解明されているんですね。
感情を押し殺すとストレスが増える
あまり笑わなかったり、涙をこらえて我慢すると、交感神経が優位な状態が続いてしまいます。
交感神経が優位な状態だと、ストレスの影響を受け続けることになり、心身の健康に悪影響を与えてしまいます。冷静でいることが大切な場面もありますが、常に感情を押し殺すのも良くないわけです。
感情を表に出すことが苦手な人もいるかもしれませんが、笑顔を作るだけでもリラックス効果が得られます。笑うことが難しくても、意識的に笑顔を作ればいいわけです。
「最近ストレスが多いなあ…」と感じているなら、まずは笑顔を作ることから初めてみてはどうでしょうか?
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