季節の変わり目は、体調を崩しがちですよね。風邪の症状は人それぞれですが、毎回、喉からくるなんてことはありませんか?
そんな方は、もしかしたら慢性的な扁桃腺炎なのかもしれません。扁桃腺炎は放っておくと、喉以外の場所にも影響する恐れがある病気です。
今回は、喉の奥の違和感や痛みと扁桃腺炎の症状についてお伝えしていきます。
扁桃腺はウイルスなどと戦う器官です!
扁桃腺は喉の奥にあります。「あーっ」と大きく口を開けると、喉の奥の方に左右に半円のかたちをしたものがありませんか?
それが扁桃腺で、体内にウイルスや細菌が侵入してくることを阻止する器官です。特に小さい子供にとっては、とても重要な器官なんですね。
しかし、大人になるにつれて、扁桃腺の働きは弱くなってくるとされています。その理由は、大人はウイルスなどと戦う器官が、他にも色々と発達してくるためです。
この扁桃腺がウイルスなどに感染してしまった結果、喉の奥が腫れたり痛くなる「扁桃腺炎」が起こります。
扁桃腺炎はほとんどの人が経験済み
「扁桃腺炎」は聞きなれないだけで、ほとんどの人が発症したことのある身近な病気です。
喉の乾燥・体の疲れ・風邪をきっかけに、喉が痛くなることがあります。扁桃腺が炎症を起こして腫れてしまい、扁桃腺炎になりかけているためだったのです。
扁桃腺炎は数日で治ってしまう人もいれば、悪化してしまう人もいます。悪化してしまった場合、呼吸をすることも困難になり、扁桃腺を切る手術が必要なケースもあります。
扁桃腺炎の症状
では、扁桃腺炎になると、どのような症状がでるのでしょうか。段階により症状が異なるため、それぞれ分けてみていきましょう。
初期の段階
- 喉が赤くなる
- 唾を飲み込むと違和感がある
急性扁桃炎
- 初期の頃に増してのどが痛くなる
- 唾を飲み込むのも辛い
- 発熱
- からだがだるい
- 頭痛
- 耳が痛む
- 関節痛
- 首の付け根を押すと痛い
慢性扁桃炎
- 年に五回以上、急性扁桃炎になる
- 熱はないけど、扁桃腺が腫れていることがある
症状が悪化すると、食事もできなくなるような辛い思いをすることとなります。
初期の場合でも、すぐ治るだろうと油断せずに、病院に行きましょう。自己判断で薬などを服用するときは気をつけてください。
扁桃腺炎を治すには?
抗生物質と痛み止め、解熱剤と喉の消毒を行うのが一般的です。
ウイルス性の扁桃腺炎の場合は、点滴が必要になることもありますが、医師の指示に従い、薬を服用すれば数日で回復するはずです。
他にも漢方薬で治療を行うことができます。有名なものですと、葛根湯(かっこんとう)がそのひとつ。漢方薬はからだに優しく、マイルドな効き目のため薬のアレルギーがある方には特におすすめです。
万が一の時は手術することも
慢性扁桃腺炎と診断されたら、手術を行うことも視野に入れておきましょう。そのまま放っておくと、蓄膿症なりやすいからです。
また、扁桃腺炎の繰り返しにより扁桃腺が大きくなると、呼吸困難や無呼吸を引き起こすため危険です。腎臓に負担がかかり、血尿が出ることもあります。
医師が必要だと判断したら、扁桃腺を切る手術を行いましょう。一度手術をすれば、扁桃腺炎になることはありません。
また、高額医療費として請求できるため少々費用の高い手術ですが、今後のことを考えれば価値のある選択だと思います。
扁桃腺炎は早めに手を打とう
いかがでしたか? 扁桃腺炎はとても身近な病気ですが、熱が出て寝込んでしまったり、呼吸が苦しくなるなどの恐ろしい弊害もあります。
たかが喉の痛みと侮らずに、初期の段階できちんと治療を行い、悪くならないよう自己管理に努めましょう。
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